欧州の研削盤メーカー プロフィルテック社、
ドイツの代理店テクノチーム社を買収
切削・工作機械の欧州市場開拓を本格化
 
 
 

 アマダ(社長 岡本 満夫)は、世界有数の研削盤メーカー ドイツのプロフィルテック社を買収した。工作機械の商品ラインナップの拡充策の一環で、工作機械の欧州市場開拓に重要な役割を果たす。これにあわせて工作機械の営業強化のため欧州の販売代理店ドイツのテクノチーム社の研削盤事業部門を買収、買収総額は15億円。欧州での工作機械の販売・サービスを本格化させていく。

 アマダグループで工作機械を手がけるアマダワシノは自動車部品向けの旋盤と金型市場向けの研削盤が主力。非常に高い精度のマシンだが、規模拡大には商品の品揃えが急務となっている。加えて工作機械の一大市場である欧州にあまり実績がなく、市場開拓が課題となっている。

 この二つの課題を解消するのが今回のプロフィルテック社の買収。プロフィルテック社はアマダワシノ、和井田製作所とともに世界に3社あるプロファイル研削盤メーカーの1社で、それ以外にも工具研削盤、センタレス研削盤などの商品を生産しており、PeTeWe/Doebelliといったブランド商品名で世界各地に販売していた。(創立は1999年、資本金2,600万円の会社。売上高9億円、従業員38名。社長はToni Hanni※1。)この買収により新たな研削盤がアマダワシノの商品群に加わり、工作機械の拡充に大きな力となる。

 一方のテクノチーム社は、1998年から当社と取引を始めており、アマダの事業に精通した代理店。社員数15人で、研削盤専門代理店として欧州トップの地位にある。日本製品を主力に円筒・内面・ホーニング等の研削盤の販売実績があり、欧州全域に販路がある。今回買収したのはテクノチーム社の平面研削盤、倣い研削盤を販売担当している事業部門で、同社社長Ben Scherr※2氏を含む所属の社員はすべて10月新設のアマダマシンツールヨーロッパに引き継ぎ、研削盤の拡販を行う。Ben Scherr※2氏は旋盤も含めた工作機械部門の統括責任者に就任する予定。

 アマダマシンツールヨーロッパは切削商品を製造・販売しているアマダオースリアGmbHの販売部門と買収したテクノチーム社の研削盤事業部門をあわせた販売会社となり、3年後は年間120億円の売上を計画、欧州での切削・工作機械商品の販売拡大を目指す。

※1 Toni Hanni トニー・へニー
※2 Ben Scherr ベン・シェール