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追い抜き時の継ぎ目

  メカニズム  

1.角部を持つパンチで加工されたワークの穴形状のコーナー部は引っ張り応力や曲げ応力によるダレや破断部が見られない。(図1)

これは、直線部に働く曲げ応力がコーナー部に近くなるにつれXY方向の応力が互いに反発しあいダレを徐々に小さくし、コーナー部は0となります。またワークのクラック発生時期が遅れてせん断面が長くなります。
 
2.角パンチで開けた穴よりさらに連続で追い抜き加工を行なうと、図2の様に2ヒット目のダレは1ヒット目で発生したコーナー部より徐々に大きくなって直線部に移り、1ヒット目に発生したコーナー部のダレ無し状態はそのまま残り継目となります。
これは、1ヒット目の加工において、コーナー部には長いせん断面が残り又、加工硬化を起こしていると考えられる。従って2ヒット目による曲げモーメントによっても、この部分はダレを発生しない。