3. 鋼板の特徴

【1.冷間圧延鋼板】
1種 SPCC 一般プレス板金向け。パンチ、曲げ加工に適している。
2種
SPCCT 普通用(Commercial Qualityと言われる)
簡単な絞り加工は出来るが、この品種は大量生産されるので品質の上限と下限のバラツキが大きい。D材、E材となるとバラツキは著しく減少する。
SPCD C材に比べてじん性力があり、絞り加工に適している。
また、C材に比べて寸法精度がきびしくなっている。自動車ボンネット等。(Drawing Qualityと言われる)
3種
SPCE 深絞り加工に適している。自動車フェンダー等の加工に便利。
SPCEN (Deep Drawing Qualityと言われる)
  • 1種の炭素量(C)は0.12%以下、2種は0.10%以下、3種は0.08%以下。引張り強さは1〜3種まで28kg/mm2以上。
  • 発生品 
    1級品としての規格に適しない物を発生品と総称している。
    疵板、端板などが発生品と呼ばれているものである。

 

【2.熱間圧延鋼板】
1種 SPHC
2種 SPHD
3種 SPHE
熱延材の需要は厚番手のものが多く、製品となった場合には美麗さがそれほど重視されない一般構造物に使用される場合が多い。
クロカワをとるため、酸洗い処理をしたものもある。
D材、E材の性質は冷間材の場合と同じ。

  • 炭素量についての規定はないが、通常1種から3種まで(C)は0.15%以下。引張り強さは、1種〜3種まで28kg/mm2以上。

 

【3.一般構造用圧延鋼板】
1種 SS330
2種 SS400
3種 SS490
4種 SS540
旧JIS規格では、SS33,SS41,SS50,SS55と呼ばれていたもの。SS400が最も一般的。
おもに、製缶、建築、産業機械等に使われる。曲げや絞りよりも溶接の部材として使われる場合が多い。

  • 1種から3種までの炭素量の規定はなく、引張り強さから規格が決められている。 
    4種はC0.3%以下。
    穴あけ、シャー加工などでは、SPHよりも大きな力が必要です。

引張り強さ
SS330
330〜430N/mm2(34〜44kg/mm2
SS400
400〜510N/mm2(41〜52kg/mm2
SS490
490〜610N/mm2(50〜62kg/mm2
SS540 540N/mm2以上(55kg/mm2以上)

 

【4.再生鋼材】
SRB330
SRB380
SRB480
旧JIS規格では、SRB34、SRB39、SRB49と 呼ばれていたもの。
棒材(ロッド)、平鋼(フラットバー)、等辺山形鋼 (アングル)についての規定。

引張り強さ
SRB330
330〜400N/mm2(34〜41kg/mm2
SRB380
380〜520N/mm2(39〜53kg/mm2
SRB480
480〜620N/mm2(49〜63kg/mm2