第4回 北東北、福島県シートメタル工業会交流会
   2017年 7月7日(金) 東北サテライトセンター

 2017年7月7日(金)〜8日(土)にかけて、仙台にあるアマダ 東北サテライトセンターで、第4回北東北・福島県シートメタル工業会の交流会が開催されました。

 北東北シートメタル工業会と福島県シートメタル工業会はつながりが深く、交流会を通じて各地域の会員企業さま工場見学会を行ったり、交流ゴルフを楽しまれたり、毎年思考を凝らしたイベントを企画され、親睦を深められています。

 当日は梅雨と思えない夏空が広がり、セミナー、懇親会、そして翌日の交流ゴルフと熱い交流会となりました。

 
 ■セミナー「大手メーカーの動向と中小製造業の新たな取り組み」
 
 

 7月7日(金)15時より、アマダ東北サテライトセンターにて、新支店長の佐藤 則道より「大手メーカーの動向と中小製造業の新たな取り組み」をテーマにセミナーを行いました。

 佐藤は2017年4月1日より東北支店(札幌営業所/盛岡営業所/福島営業所)の支店長として着任いたしました。

 今後お見知りおきくださいますようお願いいたします。

     
  初めに
     
 

仕事に対する意識の向上に必要なこと、ビジネスの基本

 「興味」「認識」「選択」「疑問」 を繰り返すことがビジネスにつながっていく、頭の中で描いていくことで仕事が成り立っていくと考えています。この考えとつながるモノづくりへの想いを語っている方がいるので、プレゼンテーションの動画をご紹介いたします。

TEDより※1
「思うは招く 〜だったらこうしてみたら?で夢はかなう〜」
株式会社植松電機 植松 務 氏※2

     
 
     
 

※1 TED(Technology Entertainment Design)
毎年大規模な世界的講演会を主催している非営利団体のこと。最重要事項はアイディアであり、一般的には無名な人物も数多く選ばれ、プレゼンテーションしている。

※2 植松 務 氏
「下町ロケット」のモデルとして有名になった植松 務氏は北海道で株式会社植松電機を経営されており、思うは招くを実現として、世界に3つしかない無重力実験装置を開発しています。

     
  植松さんのお話を意識の向上に必要なことと重ねて分析してみると
 
興味 宇宙、ロケット・飛行機
誰もが無理と思うこと
認識 宇宙・ロケット製造
お金がかかる
頭がよくなければ難しい
選択 どうせ無理と言われたからやってみよう。
自分の持てる技術は?
疑問 夢って何だろう?
やったことがない人が何かを決める?
   
   植松さんの講演はとても胸を打ち、胸に響いてきます。人の心をつかむような話ができるスタッフを育成していきたいと考えており、教育に取り組んでおりますが、なかなか教育が行き届きません。弊社ではかねてよりOne to Oneでお客さまと向き合わせていただいており、我々はお客さまに育てていただきました。新しい社員ともども叱咤激励をいただき、今後もご指導いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
   
  1.製造業における内外の環境変化
   
 

 国内金属加工業(機械加工を含めた金属加工業)の推移はピーク時に比べ、現在は47%の減、半分となっています。機械加工はシステム化が進み、人件費および販売先として海外が中心となり流出していることによるものと思われます。板金加工業は14%程度の減少にとどまっています。レーザ加工は加工領域が拡大していることが残っている理由だと考えます。

 海外に目を向けますと、アメリカの工場として中国を選択しましたが、中国の人件費上昇、知的財産権の軽視、米国の雇用拡大という背景から米国製造業回帰(リショアリング)を図っています。48%の企業が中国からアメリカまたはほかの国へ移転を検討してますが、アメリカ人の働き手が減少することが懸念がされています。

 この背景を踏まえて、日本の大手メーカでは何を取り組み始めたかをお話します。

   
  2.大手メーカー動向 板金化検討 QFD(Quality Function Deployment:品質機能展開)
   
 

 日産では、アラウンドビューモニター(上方からの視野を表示)をフォークリフトや建設機械などにつけられないか、車の塗装を車より過酷な環境で使用される携帯電話の塗装に使えないかなど、他業種に対して技術サービスを提供しています。目指す技術をより安く提供できるように、より活用してもらえるようにサービス展開をしています。

 メーカーの設計の方がアマダにいらっしゃることが多くなってきています。大手メーカーでは常にQCDを求められており、設計者の意図を製造に正確に伝えることが大事だと気付き始めておりますので、弊社加工技術スタッフと板金加工ができるセミナーをメーカーで行いました。設計の方は板金を知らず、板金化できるところのイメージがわかなかったようですが、最近板金化についてサプライヤーに相談するようになってきました。「デザインイン」というサプライヤと一緒に開発するメーカーも出てきました。

 サプライヤさん、そしてアマダのお客さまのお仕事が活性化していただければと考えております。

     
 

ちょっと一息

 海外では、有名ブランドが販売しているクリスマスオーナメントをファイバーレーザ加工機で切って作成している会社がありました。細かい模様をレーザでひたすら切っているので、以前のレーザであれば時間がかかり、コストが合いませんが、ファイバーレーザで加工しているので5倍の生産性をはじき出しているそうです。ファイバーレーザは製品によっては生産性 5.6倍、生産コスト 84.7%減という事例があります。海外では電力を下げることがテーマになっており、ファイバーレーザが中心になっています。ランニングコストと生産性を考えるとCo2からファイバーレーザへ入れ替えた方が削減できると試算されて入れ替えられるお客さまも多いです。ファイバーレーザの浸透は目を見張るものがあり、レーザ加工もどんどん進歩しています。

     
  3.中小製造企業の新たな取り組み
     
  デジタル社会における板金業界のアクション
・ホームページによる営業
・公共展示会での企業PR
・地域協業型仮想企業
・海外展示会への進出
   
 

 香川県にある株式会社タカハタ様では、自社の加工技術を活かして食品メーカーにチャレンジして、豆腐製造機を開発しました。「スタンスを変えずにスタイルを変える」をモットーに豆腐マシンの製造、販売からオーバーホール、アフタービジネスまで対応されています。

 株式会社タカハタの社長様は元Jリーガーという異色の経歴を持ちながら、異業種で人とのつながりを大切にし、発想の転換を図られ大きく成長されています。ぜひ参考にしていただきたいと思います。

 
 ■参加されたお客さまの感想
   
 
内容については少し高をくくって参加したが、ためになるセミナーだった。仕事の仕方、切削の板金化ということもできるかなと発想の転換をすることができた。今後のセミナーは若い発想力に期待して、後継者を参加させたい。
   
「どうせ無理」と思うことがあると改めて感じた。「こうしてみたら?」の発想をもって取り組んでいきたい。
   
また佐藤支店長のセミナーを聞いてみたいと思った。
 
 
福島県シートメタル工業会 会長 田仲様より
感想を賜りました
  北東北シートメタル工業会 会計監査 松田様より
感想を賜りました
 
セミナー後のサテライトセンター見学会   セミナー後のサテライトセンター見学会
 
北東北シートメタル工業会 橋会長に
駆けつけていただき、懇親会のご挨拶を賜りました
  福島営業所 藁谷所長より乾杯の音頭
 

 今回は、支店長の佐藤が国内外で経験してきた具体的な例を基にお話しさせていただきました。ご来場いただいたお客さまは最後まで真剣に聞いていただき、冒頭の植松さんの動画では涙をぬぐっている方もいらっしゃったようです。今後も東北サテライトセンターを活用して、様々なセミナーやイベントを開催したいと思います。

少しでもお客さまのお仕事に役立てていただけると幸いです。

 
ご参加いただきました皆さまには、この場をお借りして御礼申し上げます。
 
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