3. 製品外観の問題
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ひび割れ
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くら反り
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キズ
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ひび割れ
【1. A部に発生】
→主に材料に原因が有ります
(1)材料の圧延方向に対し、平行に曲げた
(2)材料メーカーの違いによ り、品質にばらつきがあった
(3)ジュラルミン材や高抗張力鋼板などの硬い材料を曲げた
(4)板厚が極端に厚い材料を曲げた(アルミ材4.5 mm 以上)
(5)粗悪材を曲げた
対策
・V 幅を広げ曲げ内R を大きくして下さい
・圧延方向を変更して下さい(板取の変更)
・等級の高い材料を使用して下さい(高精度材等)
・パンチ先端R を大きくして下さい
【2. B部に発生】
→主に材料に原因が有ります
(1)シャーリング・パンチングの破断面が曲げの外側になっている
(特に4.5 mm 以上の材料)
対策
・破断面が内側になるよう加工方法の変更を行って下さい
・破断面をサンダー等で研削するか、ヤスリ等で取り除いて下さい
(2)ジュラルミン材や高抗張力鋼板などの硬い材料を曲げた
対策
・V 幅を広げ曲げ内R を大きくして下さい
・パンチ先端R を大きくして下さい
(3)粗悪材を使用している
対策
・等級の高い材料を使用して下さい(高精度材等)
【3. A・B部共に発生】
→主に金型に原因が有ります
(1)パンチ先端R が小さい
(特にアルミ材やジュラルミン材を曲げる時多発)
対策
・圧力表より使用しているV幅の内Rを知り、
パンチ先端Rを合わせて下さい
(2)ダイのV幅が小さい
対策
・V幅を少し大きめにして製品内Rを大きくして下さい
(3)粗悪材を使用している
対策
・等級の高い材料を使用して下さい(高精度材等)
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くら反り
【1.製品形状に原因がある場合】
(1)細長い形状を長手方向に曲げた(サッシ形状)
(2)フランジ寸法が短い製品に多く発生する
対策
・V 幅の少し大き目なダイを使用して下さい
【2.材料に原因がある場合】
(1)硬い材料を曲げた
(2)粗悪材を曲げた(材料定数がばらついていると発生する)
対策
(1)V 幅の少し大き目なダイを使用して下さい
(2)等級の高い材料を使用して下さい
(高精度材等)
【3.材料の切断方法に原因がある場合】
切断面が適切でない
(切断刃が切れずに、ちぎったような感じでヒズミが残留しているような場合 多く見られます)
対策
(1)適正な切断になるよう刃の研磨及び適正クリアランスの選択を行って下さい
(2)ブランク材が、レーザー加工の場合は、最適な切断条件を探し加工して下さい。又は、パンチング加工に変更してみて下さい
(レーザー加工は熱ヒズミが残る為、パンチング加工に比べ大きく出ます)
(3)曲げ速度を落とす(0.1 mm /sec )
(4)V 幅の少し大き目なダイを使用して下さい
(5)中間板を調整して下さい
(6)ヒズミ矯正用のレベラーに掛け、矯正後折り曲げて下さい
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キズが付く
【1.ダイの肩キズが原因の場合】
材料がダイの肩Rに滑り込むときに発生します。
対策
(1)ダイの肩Rを大きい金型に変更します
(2)ダイにクロームメッキを施します
(3)セラチックダイを使用します
(4)傷レステープを張ります
(5)ウレタンシートを使用します
(6)ウレタンパットを使用します
【2.金型の継ぎキズが原因の場合】
金型の継ぎ合わせ部の微小段差により発生します
対策
(1)金型を通しで修正研磨を行って下さい
(L−5本まで同時にワンパスで研磨が掛けられます)
アドバイス:新品の金型を発注する場合もFBDIII用と発注すれば、通し研磨になります
(2)機械の精度チェックを行って下さい
チェックポイント
(1)中間板の金型取付面
(2)下部テーブルの上面 汚れや傷が無いか!!
対策:細目のオイルストーンでかるくなめる
(3)金型の点検を行って下さい
チェックポイント
(4)ダイ側のキズが気になる場合は、ダイを一本物に変更して下さい。